「夢庵」で配膳かかりをしていた時のお話しです。
国道沿いにあり、家族連れが多く、特に夜は長居するお客様も多く、閉店は23時でしたが、閉店前はお茶だけ飲んではおしゃべり、という人が多かったような気がします。
お鍋系のものなどは、
「おねーちゃんが作ってくれんだろ?」などと聞かれ、
「お客さまご自身でお願いしてるんですよ。」と言うと注文をキャンセルされたり、あとクーポンのたぐいの使用期限を過ぎていたりして断ると逆切れされて、店長が難癖つけられたり、時々ですがもめごとがあったように思います。
騒ぎが大きくなったら、他のお客さんもいることだから警察に通報して、と言われるようになりました。
多分、場所が国道沿いだったので旅行客などもいました。
価格も安かった(と思う)ので庶民の味方的なお店だったと思います。
私はお膳者をよく運んでいたので、最初の内はモロ筋肉痛でした。
一緒に組む人によっては大変な日もありましたが、大抵は楽しかったです。
ある日、相当高齢のお爺ちゃんが、来店しました。
そして私の勤務していた
「夢庵」は靴箱が独特で、凄く大きめの靴箱に木の板のカギがついています。
場所が分からなくならないようにひらがなで木の板に目印があります。
和のこだわりなんだと思いますが。
例えば
「そ じ」
「い り」のように五十音順で靴の位置が分かるように鍵の木の板に書いてあります。
説明がややこしくてスミマセン。
そして、その高齢のお爺ちゃんが、
「お風呂はどこ?」と聞いてきました。
バイト生は皆20歳そこそこの学生なので、唖然としてしまい、
「どーするよ?」という雰囲気になりました。
当時は対応できるバイト生はいなくて立往生な感じなのでした。
そして常日ごろから
「自分たちだけで解決しようと思わないように」と言われているのを思い出して、店長を呼びました。
すると店長が、
「あ~ここはお風呂やさんみたいですよね…でもここはお風呂じゃなくてご飯やさんなんです。温かいおうどんなど召し上がってくださいね。」神対応だと思いました。
お客さんに寄り添う姿勢が大切なんだと思います。
先ずは聞いて寄り添うこと。
大切ですね。
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