過去にアパレル販売の仕事を長くやっていました。
自分の販売力は並みでしたが、長くやっていると顧客さんは自然とつくもので…。
そして、お客様だけどお友達みたいになってしまったりします。
楽しく働いていてたのですが、とある女性客の接客はいつもストレスでした。
私だけではなく、他のスタッフも
「あの人、接客だるい」と言っていたのです。
とにかく、めちゃくちゃ悩むんです。
長く店内にいてあれこれ見て回って、試着もする。
近くに居るスタッフに色々と聞いて回る。
でも、いつも何も買ってくれない。
そんなお客様でした。
ある日いつもの様に彼女がご来店。
誰も接客したがらないので仕方なしに私が話しかけに行ったところ、コートを見ていました。
「最近、寒くなってきましたね」なんて言って色々話をしていたら、やはり試着をご希望だった為試着にお付き合い。
「こっちとこっち、両方可愛い」と言っていたのですが、一旦店舗を去りました。
そして一時間くらい後に、戻ってきてやっぱり試着したコートを見ていらっしゃったのです。
やっぱりコートは気になるけど決め手が無いんだろうなと思ったのと、いつも何も買わずに長居しやがって!みたいな鬱憤が貯まっていて、
「そんなに気になるなら、両方買って下さいよ!両方、すごくお似合いです!」と強気にキツめの言い方で言ってみたら、
何と
「決心がついた」と試着した2着のコートを両方買ってくれました。
スカッとしたというか、
「あ、この人の望んでる事って、もてなされる事じゃなくてコーディネートしてもらったり、自分を美しくプロデュースしてもらうことなのかも」と気付いたきっかけでした。
以来、ご来店の際には
「これ、絶対に似合うと思うので試着しましょー!」という強引な接客に切り替えました。
そうしたら、どんどん買ってくれる様になりました。
言うだけ、言ってみるものなのだと思いますので、言いたいことは言ってみる事をおすすめします。
これはあまり参考にならないかも知れませんが、
「どんな接客だと喜んでくれるか」
「店員に何を求めているのか」が、こちらの想像に及ばない特殊な接客だったりする時もあるという体験談です。
アパレル販売時代に、だいぶブッ飛んだ接客をする店員だったらしいです。
エリアマネージャーからの評価はそんなに良くありませんでしたが、顧客さんだった人と今現在お友達だったりします。
何だかんだ言って、接客業は楽しい!
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