ほんとうはなんともなかった迷惑おじいさんの弱点

スカッと

私が働くコンビニでの話です。

普段からお客さんの入りは多いほうで、祝日だと県外の方などたくさんこられます。お土産屋さんもあるので、わりかし旅行客が多いです。

この話は、常連さんにまつわる、ほんとにあって実話です。困ったおじいさんです。

コンビニで働くスタッフは、ただレジに立っているだけではありません。

品出ししたり、店内を掃除したり、冷蔵庫の片付け、発送する荷物なども扱い、フードなどの作成と、たくさんの仕事があります。

なので、いちいちどんなお客さんが店内に入ってきているなど見ていません。そのとき私はタバコの整頓をしていたのでレジ内にいましたが、二人体制でしたので、もう一人の方が、レジを主にしていました。

何度もきている常連さんやクセの強い方などはすぐに記憶しますが、いたって普通の方はお客さんのほうか覚えていることのほうが多いのです。

店内に入ると音楽が鳴るので、出口が見えなくても

「いらっしゃいませ。ありがとうございました。」と声を出すようにしています。

挨拶がないよりかは、あったほうがいいと思う私達のやり方だからです。

ふと見上げると、おじいさんがお茶を2本もって

「わし、買ったかいな?」と訪ねてきたので、私はレジをしていなかったのもあり、

「されてないと思います」というと

「わし、買ったと思うとった。」と大爆笑

1時間前にも、この人同じこといってたな。と思いながら危険人物に自然登録されました。

その方は、私が出勤してる5時間の間に何度も来ました。

何度も何度も同じ手で引き止めるので正直、困っていました。

何回目になるのかひたすら考えていたら、その日だけで9回も同じことが起こったので、この人、わざとなのか痴呆なのかどっちなんだろう、と思って

「大丈夫ですか?」と尋ねると、大きな声で

「だ〜いじょ〜おぶぅ〜」と言い出しました。

どぉみても大丈夫じゃないなと更に困っていると、後ろに待つおじさんがずっと立ってるので、私のレジはあきそうになく、隣のレジどうぞ。と何度か言いましたが、ただ無言で横に首を振るだけでした。

それにしても、このおじいさんは、ゆっくりゆっくりお金を出して楽しそうでした。

後ろのおじさんは、ただひたすら待ってるだけ。その後ろにお客さんはいませんでした。

もう他のお客さんは気づいていたから並ばなかったんだと思います。

私も諦めて、まぁこんな方もおられるかな、くらいにしか思わなかったですが忙しいお昼時だったのもあって、できたら早くしてほしいと思っていましたし他のお客さんに文句を言われるかもしれないヒヤヒヤでいっぱいでしたが

ついに、うしろのおじさんが、

「なぁ。」と話しかけ
おじいさんが、へ?と後ろを振り返ったら、さっきまでなまけまくってたのが、一瞬にして固まるおじいさん。

そして、思い出したかのように動き始める。

さっさとお金も出す

どんな関係かと思ったら親子。

おじいさんはさっさと出ていきました。おじさんが、私に謝ってきたので、

「愉快なお父様ですね。またお待ちしております」と返すと

「親父、家ではあんなんじゃないんで、自分もびっくりで。知り合いがお前の親父がコンビニで暴れとるといって飛んできたんだ。」と詳細を教えてくれました。

おじいさんのボケてたことも芝居だったことがわかり、ほっとしたのと同時におじいさんが、固まってた表情みて

スカッとしました。

ほんとに迷惑でしたが、その後は、普通に来店してくださります。

迷惑です。の言葉を言う前で良かったと思いました。

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