スカッとする公共施設で「ツケ払い」への法的切り替えし

スカッと

私が公共施設の窓口担当をしていたときのことです。

施設使用料などを支払ってもらうのですが、いつも施設使用料を「ツケ」と称して支払わない高齢の利用者さんがいました。

施設使用料は高くても500円くらい。

その人の対応をするときに、そのことを知っている職員はほぼ諦めていました。

その利用者さんの「ツケ」が、少額の積み重ねとはいえ施設側としては回収できないと困るようになりました。

そこで、施設長が
「○月○日~○月○日までの施設使用料のお支払いについて」という念書を用意したところ、その利用者さんは急に爆発的にキレて窓口で叫び続けました。

周りの利用者さんや、その事情を知らない職員などは怖くなって引いてしまっており、私もどうすればいいのかと色々と考えながらも、どうしようもありませんでした。

もうだめだ、と思ったとき、その施設に元々いた人で数年前に他部署へ異動になった先輩が書類を届けにやってきました。

最初は事情がわからなかったようですが、この状況を他の職員から説明を受けると窓口にやってきて一緒に対応をしてくれました。

その際に施設長が用意した念書をチェックして
「うん」とうなずいたと思ったら、
「○○さん、この金額の一部、そうですね、100円だけでいいので、支払っていただけないでしょうか」と言うと、その利用者さんは
「わかったよっ!」と100円玉を窓口のテーブルに放り出しました。

すると先輩が
「ありがとうございます。
さて、これであなたは債務を『追認』したことになります。
よって、施設長が作成しあなたに説明した施設使用料の『ツケ』は、確実に支払っていただく必要があります。
もし、施設長が示した期限内に支払っていただけなかったら、法的処置に出ますが、いかがでしょうか」と淡々と説明しました。

ちょっと書類を届けにきただけの短時間でここまで頭を回転させ、利用者さんを黙らせた先輩がすごかったです。

法律を知っておくことって大事だなと感じました。

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