純粋な私が子守中にあるママさんが「子供を見てくれ」と言ってきたので…私の才能が功を奏した

スカッと

短大を卒業して就職浪人中の私は、自分でも呑気な性格だと大声で言える。

両親はもう諦めていて、いい人と結婚できるまで人様に迷惑だけはかけるんじゃない、としか言わなくなっていました。

自分にはなにが合っているのか、どんな仕事に向いているのか、毎日毎日考えてるようで、考えていなかったんでしょうね。

そんな私は、本当の自分として目覚める時が目の前に来ていることを知ったんです!

いつものようにダラダラと過ごしていると、久しぶりに従姉妹のまゆみちゃんからLINEが入ってきました。

まゆみちゃんとは年が離れているんですけど、昔から私のことをとても可愛がってくれて、結婚するまではよく遊んでもらってました。

まゆみ
まゆみ
あきちゃん。久しぶり
私
はいはい、久しぶりぶり〜
まゆみ
まゆみ
あいかわらずウザいね、暇なんでしょ?どうせ
私
なにいきなり。失礼じゃないない〜
まゆみ
まゆみ
はあ…頭痛い、ちょっとお願いがあるんだけど…
私
まゆみちゃん、ため息ついたら幸せ逃げちゃうよ〜で、お願いって?
まゆみ
まゆみ
あのさぁ、体調悪くて動けないの
私
え?またまた〜エイプリルフールかい!
まゆみ
まゆみ
冗談じゃなくて、ちょっと助けてよ、ふざけてないで
私
え、ホント?どうしたの?私にお願いって珍しい〜
まゆみ
まゆみ
風邪っぽいんだ、熱あるし
私
大丈夫なのかいな?

まゆみちゃんには子供が二人、小1と保育園の年長。

それも男の子なんですが、その子たちの面倒を見てほしいということでした。

まゆみ
まゆみ
少しヤバい。で病院行きたいんだ。来てくれるよね?
私
あたりきしゃりきでやんす!すぐいく!
まゆみ
まゆみ
余計熱が出そうだけど、お願い!あきちゃんにしか頼めなくて…子供の事
私
なるほどザ・ワールド!あの小僧どもの世話か!
まゆみ
まゆみ
最近、会ってなかったし、いい機会でしょ?ゴメンね
私
まゆみちゃんの頼みなら致し方ない!一肌脱いでやりまっか!あっ!脱ぐっていっても服じゃないよ
まゆみ
まゆみ
それはどうでもいいけど、すぐに来てね。頼むわよ

そうと決まったら、お手伝いモードに切り替えて素早く準備してレッツラゴーです。

まゆみちゃんちに到着し、無事にまゆみちゃんを病院に送り出し、おうちに残ったのは私と小僧二人。


「さて、なにして遊ぶかな。なにする?」と言っても最初は子供達も静かに部屋で遊んで、私に寄りつこうともしなかったんですが、すぐに慣れてきて、
「あきおばちゃん、これやって!あれやって!」と騒ぎだす始末。


「おばちゃんじゃなくて、おねえちゃんって言うんだよ。遊んでやんないぞ!」

子供
「ウザっ!」


「ウザってなによ。小僧たちは今からおねえちゃんの召し使いだぞ〜」

なんて言いながらだんだんと打ち解けてきたんです。

そこで水筒とおやつを持って近くの公園行こうと作戦会議です。

実は私、一人で子供の相手なんかした事がなく、特別子供好きでもなく、どちらかと言うと苦手なほうだったんです。

でも散々可愛がってくれたまゆみちゃんのためにここで恩返しをしなくてどこでする、と張り切りスイッチオンで元気全開モードに突入しました。

そして私の中でなにかが変わっていったんです。

子供と遊ぶのがこんなに楽しいなんて、誰も教えてくれなかった…。

私はわかりもしない母の気持ちになり、子供たちにハグをしては蹴りを入れられました。


「こらー!痛てぇんだよ!テメェ!」

これが子供たちに大ウケ!

なにがウケるかわからない最近の若者たち。

何度も何度も、もう一回やってとせがまれ、モノマネを交えての

「痛てぇんだよ!テメェ!」を披露することに。

おうち遊びも飽きてきた頃、まゆみちゃんから電話がかかってきました。

熱が高かったせいもあり、点滴して少し休んでから帰るとのこと。

私
「私がいるからには子供たちに手出しはさせない、外に冒険に出てもいいだっか?」
まゆみ
まゆみ
「だっかってなに…」
私
「噛んだだけ」
まゆみ
まゆみ
「外行ってもいいけど、公園行くんなら…」
私
「はいはいはい!行ってきやす!オメェら、行くぞ!」と一番張り切って公園に向かったのは私でした。

子供たちよりテンションの高い私が珍しいのか、二人はコバンザメのようにまとわりついてきて、ものすごく可愛くなってきました。

子供たちが言うには、
「近くに公園が二カ所あり、普段は片方しか連れて行ってもらってない」とわかり、迷わず普段行かない公園へ向かったのです。

私とちびちゃん二人の大冒険が始まりました。

その公園は、綺麗で広くて遊具も楽しそうなものがたくさんあり、またしても私のテンションは上がっていきました。

周りを見ると、子供連れのママ達が3組しかいません。

こんなに広い公園なのに、隅っこの砂場で遊んでるだけでした。

「こんにちはー!」と大声で挨拶すると、みんなびっくりしたようにこっちを見て会釈を返してくれました。

まぁ、みんな恥ずかしがり屋さんなんだなと思い、とにかく遊ぶことにしました。

人も少ないし遊び放題なので、まずは全力で追い掛けっこをしました。

3人汗だくで、楽しくて仕方ありません。

お次はブランコを全力で押してのジェットコースターもどきです。

もうやめてと言うまで押し続けます。

もう子供達はキャーキャー言いながら楽しそうで、私もいっそう楽しくなってきました。

少し疲れたので一休みする為、子供達とベンチでおやつを食べることにしました。

するとそこへ男児を連れベビーカーを押したママがやってきました。

私
「こんにちは!」

すかさず私は挨拶しました。

ママ
ママ
「あ、どうも…。あなた子供と遊ぶの上手だよね?すごーい」
私
「おばさん、いつから見てたんですか?」
ママ
ママ
「は?」
私
「あ、おばさんじゃないか、おねえさんか。ごめんなさい」
ママ
ママ
「いえ、おばさんだから…。元気いいのね」
私
「元気だけが…ん?違うなぁ。元気がいいのがチャームポイントなんです」
ママ
ママ
「そう…。えっと、お母さんなの?」
私
「違いますよ!おねえさんです!って従姉妹の子供たちなんです」
ママ
ママ
「ああ、そうなんだ…。あのね、私、子供二人いて…」
私
「でしょうね、見ればわかります。で?」
ママ
ママ
「…でね、上の子の面倒が中々みれなくて〜。男の子の相手大変で〜」
私
「そうですか?楽しすぎまっせ」
ママ
ママ
「まっせ?」
私
「テンションマックスですみましぇん!」

子供たちは大笑いしてくれました。

ママ
ママ
「で、自分の時間も無くて〜。だからお願いしても良いよね?」
私
「なんでっしゃろ?」
ママ
ママ
「いや、その子たちと一緒に…」

変なスイッチ入ってる私は、遊び方を教えて欲しいんだと勘違いしてしまいました。

私
「私にお任せください!遊び方判らなければ教えますよ!!さぁ!私の胸に飛び込んでらっしゃい!お母さん!あ、お姉さん!一緒に遊びましょう!!!」

と、まずはかけっこです。

その方の子供は食いついてきて全力で駆けまわります。

たが、お母さんはなかなかベンチから立たない。

私
「さあ、お姉さん!遠慮しなくて良いんですよ!男の子の遊び方、私が全て教えますよ!!さぁ!一緒に!ゴーゴー!」

とその方の手を引き、連れて行こうとしましたが、拒否されました。

私
「え〜どうしたんですか?テンション上げていったりましょうよ!あ、そうだ!」

持参していたサッカーボールをリュックから取り出し、次の遊びの提案です。

私
「まず、サッカーしましょう。で、飽きる前に次は全力で追い掛けっこ。その後でブランコ立ち漕ぎしてジェットコースターもどきやって、そして親子でジャングルジム登って、てっぺん立ちでハイポーズで写真撮りましょう!あと木登りとか、それとも…」
ママ
ママ
「もう、いいです!!」

とムッとした感じで、上の子の手を引っ張り、ベビーカーを押して何処かへ行ってしまわれました。

子供
「おねえちゃん、ウザいんだよ」と上の子に言われ、馴れ馴れしくし過ぎたのかなと反省し、またまた遊びたい放題遊び、充実した日を終えることができました。

頑張ったおかげで、まゆみちゃんにも感謝され、お小遣いまでもらってしまいました。

そんなことがあった数日後、まゆみちゃんから電話があり、公園で何があったのか聞かれたんです。

特に変わったこともなかったけどと言うと、私に話し掛けて来たママは、保育園でも避けられているらしいんです。

誰かれ構わず子供を預けまくる人で、あの公園によく来ているとの事でした。

そういえば電話で、まゆみちゃんが私に言いかけてた?言ってたことを思い出しました。

普段行かない公園は行かないで。行くなら子供預けようとする人に注意して」と、言ってくれてたらしいけど、テンションが上がりすぎた私には、よく聞き取れなかったのです。

公園の隅っこにいた人達も、同じ園で被害に遇ってるママ達で、その人達から他のママに話が伝わり、まゆみちゃんにも伝わったそうです。

そして、なんであの人が諦めて帰っていったのか理由を教えてほしいと言われ、公園での出来事を事細かに話したんです。

私
「まゆみちゃん、私には才能があるの」
まゆみ
まゆみ
「は?諦めさせる?」
私
「違います。子供たちのヒーローになれる才能があるんです」
まゆみ
まゆみ
「大丈夫かい?」
私
「私の取り柄。それをあの人にも教えようとしただけだよ。そしたら、ムッとして帰っちゃったの。失礼でしょ?」
まゆみ
まゆみ
「あ〜、そういうこと。それは相手ママ絶対逃げるし、私も無理だわ〜」

と笑われたんです。

でも、私は、私の奥に秘めたる類まれな才能が開花しようとしているのを感じ取っているのであった。

そんなこんなで今は保育士の資格を取ろうと猛勉強している私です。

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