【後半の追い上げにスカッとする】大口案件での大チョンボ…からの逆転劇

スカッと

私がオフィス用品(机や椅子など)を扱う店舗で働いていた時の話です。

当時私は新規開店の大口顧客を抱えており、商品の打ち合わせやレイアウトの作成、納品日の調整等々、たくさんの苦労を積み重ねてきました。

そして顧客の会社に商品を搬入する当日。

店舗に入った一本の電話からトラブルは発生しました。

「納入されている机の色が間違っている、こちらは白を頼んだつもりがグレーがきている、間違っているから早く交換してくれ」とのこと。

一瞬で体中の血が凍りついた感覚でした。

まず、顧客に謝罪し、藁をもすがる想いで原因を確認。すると原因は顧客からの注文書にありました。

当時注文書はFAXでもらっていたのですが、商品カラーの
「白」を指定するのに必要な『w』の記号が、FAXのせいで滲んで見えなかったのです。

忙しさもあり、確認作業が疎かになっていた私は『w』を入れないまま、メーカーに注文書を出し、結果としてグレーが納品されてしまったのです。

※記号を指定しなければグレーで納品される仕組みの品番だったため

当然責任は店舗側にあります。

しかも今回の顧客は2日後にオープンを控えているので、それまでに交換しろと言って聞きません。

通常、メーカーに発注して商品を納入する場合、早くても3日はかかります。

通常通りの注文方法では、まず顧客の求めている納品日までに間に合いません。

しかも、その日は運悪く店舗の責任者は休みであったため、相談できる相手もいませんでした。

まさに絶対絶命のピンチでした。

絶望してばかりもいられないので、まず行動することにしました。

最初にメーカー在庫があるか確認をしました。

すると、運よく在庫があったので、次に納品日を通常よりもさらに早めることはできないか聞いてみました。

しかし、かなり粘りましたが結果はNO。

それ以上やっていても仕方なかったので、一度電話を切ることにしました。

少し頭を抱えましたが、ある考えが脳裏をよぎります。

「向こうが出荷できないなら、こっちが直接取りに行けば良いんじゃないか?」

幸いにも、メーカーの配送センターは遠くなかったので、取りに行ける範囲でした。

問題は、通常の納品形式でないやり方で、メーカーが了承してくれるかどうかでした。

案の定、最初は断られました。

ただ、ここは引くわけにはいかないと思った私は何度も交渉し、店舗の営業担当も巻き込みながら話を進めたところ、今回のみという条件付きで、メーカーの配送センターに直接取りにいくことが許されたのです。

それ以降の手順は早く、配送センターから商品を回収し、顧客のところに届け、交換作業を終えることができました。

それぞれの場所が近かったのは本当に運がよかったです。

引き取った方の商品は割引販売することになったので、痛手は当然ありました。

しかし、今回の対応を踏まえて、
「ミスをしたのには確かにがっかりしたが、リカバリーの早さには感心した」と顧客に言っていただき、今でもリピートいただいています。

もし迅速な対応ができなかったら、リピートは発生しなかっただろうし、口コミで悪評が広がっていたかもしれません。

何より、店舗として顧客満足を大きく傷つける結果とならず、本当によかったと今でも感じています。

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