以前私はカラオケ店で勤務していたのですが、そのお店は昼間おじいちゃんなどのシニア層のお客様が多くて何度もカラオケの機械説明をしたりしないといけないお店でした。
ある日、色んな人から要注意だと言われているおじいちゃんが来店してきて
「カラオケ機器の使い方がわからないからこの機種の部屋じゃないと嫌だ」と言っていました。
カラオケ危機に関してはどこの機種でも違いはほぼないのですが見慣れないのが嫌なのか機種指定をしてきて、その時はその機種が空いてなくて案内できないと説明するやいなや顔を真っ赤にして受付をしていた他のスタッフに怒鳴りはじめました。
今使っている人を部屋から出してその人を別の機種にいれろだの言い出し、後ろに並んでいた方たちも呆れ顔でした。
その時、その受付をしていたスタッフが急にとてつもない笑顔になり
「わかりました、ただ今対応させていただきますので少々お待ちください」ととある部屋に内線をかけ始めましました。
えっ、そんなん言われたら他のお客様までマネしだすとか、そんな理不尽な理由で部屋移動してくれる人はいないとか色々頭に巡り、慌ててその子に聞くとその子はにっこりと目が笑っていない状態で
「大丈夫です、任せてください」と言っておじいちゃんには少し待つよう伝えて他のお客様の案内を始めましました。
しばらくすると一人の強面の男性がやって来て、じろりとおじいちゃんを見てからスタッフに声をかけました。
「で?どの人が部屋変わってほしいって?」
「こちらの方です。どうしてもそちらの機種がいいらしくて…」
「へー」と少し会話をすると男性はおじいちゃんに顔を向け、こう言い放ちました。
「おうじいさん、今回は別に変わったるけどやで?毎回我通ると思うなよ、お前が今回やったんは中坊でもせんことやからな。」
そう言ってパンパンとおじいちゃんの肩を少し強めにたたくと、おじいちゃんは萎縮したのかやっぱりいいです、別の店行きますと帰っていきました。
呆気にとられているとスタッフの子と男性は少し話して男性は部屋へと戻っていきました。
スタッフに聞くと
「あの人、私の夜のバイトの常連さんなんです、可愛がってもらってるから助けてくれるかなって」とにっこり。
それ以来、あのおじいちゃんが文句を言ってくる事はなくなり、大きい顔する事もなくなりました。
スタッフだったら言えないことを代わりに言ってくれてめちゃくちゃスカッとしました。
どこにでもいる子供のような逆ギレおじいちゃんでしたが、自分はこうなりたくないなと強く思いました。
どこでどんな人脈が生きてくるかわからないですが、人との関わりって大事だと考えさせられる出来事だったと思っています。
コメント
入店拒否しろよ。