当時、私はパチンコ店でアルバイトをしていました。
地域密着型の店舗で、正直いってあまり繁盛しているお店ではありませんでした。
平日・土日に関わらず、開店10時の段階からしばらくはお客さんはほとんどいません。
それから数時間経ってもお客さんが増えない日も多々ありました。
そんな状態のお店だったので、開店からしばらくはいつも
「パチンコ店らしくない落ち着いた店内」といった寂しさでした。
開店アナウンスとBGMがガランとした店内に鳴っていることも、自分たち従業員にとっては当たり前のことで、気にせず働いていました。
常連さんがほとんどでしたが、当然あまり見ない顔のお客さんだってやってきます。
その日も開店時は常連さんが数人程度入ってきただけで、空き台が目立つ店内でした。
そこに普段は見ない、初めてのお客さん?が景品カウンターの近くの台で打ち始めました。
お店の売り上げも良くないのはアルバイトでもわかりますし、だからというわけじゃないかもしれませんが、いわゆる
「厳しめの釘設定」やスロットでいう
「低設定」が多かった気がします。
調子がいい台も、当然0ではないんですが、負けているお客さんを見ることがほとんどでした。
先ほどの見慣れないお客さんが、つかつかとやってきて、何やら言ってきました。
「店の音がうるせぇから、音楽消せよ」と文句を言ってきたんです。
明らかに、ただの負けてる腹いせにしか思えない言いがかりだったんですが、接客業ですので、できる限り丁寧に答えました。
「一応、店舗営業上、BGMを消すわけにはいきませんので」
お客さんは
「客なんてほとんどいねぇじゃねーか。うるせぇから消せって」
あまりにもしつこく言ってくるので
「営業中なので、BGMは消せません」
今度は少しはっきりと強めにお断りしました。
お客さんは
「んだよ!だからこの店は客がいないんだよ!」
そう捨て台詞をはいて、そのまま帰っていきました。
お客がいないことはぐうの音も出ませんでしたが、理不尽な言いがかりを回避出来たのでスカッとしました。
負けて頭にくるのはわかるんですが、人に当たるのは勘弁してもらいたいものです。
コメント