長い長い因果応報の話
夫の曽祖父は商才のある人で、お金をためて土地を買いまくった。
その前の代までは小作農で苦労していて、曽祖父は
「自分の土地を持たねば」と強く思ったらしい
思惑はあたり、土地を人に貸すことで結構な収入になり
子供(夫の祖父)の代までは名家っぽい感じで暮らしていたらしい。
曽祖父も祖父も、これで我が一族は安泰、と安心していたそうだ。
しかし、安泰なのは長男が全てを受け継ぎ、次男以下は家のために長男に尽くし娘たちは良家に嫁いで家のために良縁を結ぶのが義務という、大昔のシステムがあったから。
夫の父の代になったら、そんなシステムが通用するはずがない。
舅は自分の弟妹たちと、遺産を巡って骨肉の争いを繰り広げた。
私が嫁いだ頃にはすでにもめていて舅が死んだのはその30年後。
その間ずっと、やれ弁護士だ裁判だ、嫌がらせだ恫喝だ名誉毀損だー!とやっていた
幸い遠距離別居だったんで我が家はあまり巻き込まれなかったが、帰省のたびに嫌な思いをした
舅は、自分の父からもらった土地はあったが自分の稼ぎはあまりなく
その収入の多くや大切な退職金の多くを、争いに費やしてしまった。
弟妹(夫の叔父叔母)も似たような感じ。
結局きょうだいで土地を分割したんだが、だれが多く取るかで揉めたんで、何十年も争うことになった
ところで、舅を含め、きょうだいがそれほど執着していた土地なんだが
今になって、それを引き継ぐものが居ないのが、どの家でも悩みのタネになっている。
後継がいないのだ。
夫のイトコたちは、男は事故や病気で早世するか結婚しない(できない)、しても子供ができない、養子も早世(我が家も子がいない)
女性も、婿取をしようとしたものは全員破談して独身か、結婚しても不妊。
唯一の例外は、親と絶縁して実質婿入した従兄弟と親に逆らって嫁に行った従姉妹。
男の孫ができたので、叔父はそれはうちの跡取りだ寄越せと騒ぎ
当然断られてグヌヌとなるのを繰り返しているらしい。
しかもだ、時代が変わって地元の産業が下火になり過疎化が加速して、貸家に住む人も少なくなった。
入ってくる金がないから物件の手入れもできず、入居者のいない悪循環
田舎の土地だから売っても二束三文。
そんなはずはない!と騒ぐ叔父叔母…
繁栄の基礎だったはずの土地で、一族はバラバラになり潰し合い経済的にも癌を抱えているようなもの
最近ひょんなことで知ったんだが夫曽祖父が買った土地は、
「借金のかたに取り上げた」ものがほとんどだったそうだ
先祖伝来の大切な土地を、強引に奪ったケースもあったらしい。
戦争で夫を亡くし、必死で子供を育てている母親から二束三文で〜とか。
夫の一族が執着したきた土地は、そんな血涙が流れた土地。
我が家は、今認知症で施設に入ってる姑が死んだら土地は福祉施設に寄付するか、国庫に納めるつもりでいる。
先日、元所有地の近くを久々に通りがかり、荒れ果てた様子を眺めていたらふと、だれかの高笑いが聞こえた気がした(妄想だけどね)ので書いてみた
ネットの反応
時系列と農地改革がかみ合わなくね?
農地改革は関係ないんじゃないか?
コメント
寄付するつもりったって、簡単に受けてもらえんやろ