親戚の姉ちゃん「一緒に食事しに行こう」社会人なりたての頃だったよ、急に電話で言われた

一緒に食事に行こう スカッと

社会人なりたての頃、親戚の姉ちゃんから急に電話がきて
「一緒に食事しに行こう」と誘われた

私が高校生の頃には既に彼女は社会人だったので、そこまで仲が良かった訳ではないけれど子供の頃はよく遊んでもらったし、美人で優しかったから親戚の中では好きな方だった

今ならおかしな話だと思うが、当時は警戒心もなかったし、社会人なりたてで給料も安く、姉ちゃんが奢ってくれると言うのでウキウキしながら食事へ行った

そこでは当たり障りのない会話から急に
「悩んでる事ない?例えばダイエットしたいとか」と話をふられたものの、当時新陳代謝が良かった私はダイエットに全く興味なくボンキュッボンまではいかないものの、それなりにくびれもあったので
「別に?それでさー」と全く気にせず他の話題をしゃべろうとした

さすがに姉ちゃんはしびれをきらし
「実は矯正下着の会社で働いてるんだけど、一度試してみない?」と言われ、そこで鈍い私もようやく
「勧誘されてんだな」と気づいた

何度かしつこく
「休みの日教えて?私が迎えに行くよ」と言われ

私は
「変動だから休みの日を覚えてない。確認してみる」とごまかした

だがごまかした所でターゲットの私を逃がす訳もなく、当時まだ実家に住んでいた私に姉ちゃんから
「いつ休み?」攻撃は続いた

母親に相談したものの
「お試しなんでしょ?一度言って断れば?姉ちゃんの顔たててあげなよ」と

頼りにならない親だった

姉ちゃんの顔をたててあげるつもりで、仕方なく一度だけと念押しし姉ちゃんの勤める矯正下着店へ

そこでは気持ち悪いくらい営業スマイルのおばさん達が
「あらー、〇〇ちゃんの親戚なんだって?可愛いねえ」とおべっかつかってるが、私の顔は美人の姉ちゃんと違ってブスなのは自覚してたので、かえってそのおべっかは気分が悪かった

そこまで来ても私はまだ
「姉ちゃんの顔をたてて」るつもりで話も合わせてたんだど、それが益々姉ちゃんを調子づかしたようで
「矯正下着をつけてみましょう!」
「体感してみよう!」の流れになった

ここまで来るのに1時間ぐらいしゃべりっぱなしで疲れてたのと、早く家に帰りたかったので、
「すごいですねー」とか適当に合図を打っていた

このままでは買わされるのではないかと思った私は
「姉ちゃん。悪いけど私お金はないから買えないよ」と思いきっていってみた

一瞬顔が曇ったみたいだったが
「ああ、気にしないでね。あくまでも体験だから」と、その日はそれで終わった

家に帰って母親に矯正下着店での出来事を話したら
「高い矯正下着だからねえ。でもスタイル良くなるんでしょ?欲しければ買ったら?」とやはり頼りにならなかった

挙句に
「連絡取りたいから職場の番号教えてって言うから教えたよ?」とさらりと言われた

それから数日後

姉ちゃんからの音沙汰がなかったので油断していたが
「悩んでる事ないかな?」
「また話がしたい」と毎日のように職場に電話が来ていた

母親が職場の電話を教えたのでそりゃそうだ

親からもお墨付きで電話して良いって流れになってるもんね

仕事もまだできないペーペーの新人に、毎日のように電話がくるもんだから

同僚にはいぶかしがられ、先輩には
「毎日電話くるけどなんなの?」と注意され

姉ちゃんの誘いを上手く断れず、かと言ってまだ職場で仲の良い人もいなかった私は、誰にも相談できなかった当時が人生最大の修羅場だった

数か月それが続き

さすがに心労で頭がおかしくなり始めていた私はいい加減にキレ
「いい加減しろ!毎日職場に電話するなんて非常識極まりない!それでも大人か!ふざけるな!」と電話の向こうの姉ちゃんに怒鳴った

その時は収まったと思ったが、今度は自宅に毎日のように電話がかかってきた

私の上記の言い方だと
「職場に電話をかけてはいけない」と受け取られ、下着の購入はOKだと思っていたようで
「いつ会える?」と内容はかわらなかった

さすがに付き合いきれなかった私は、姉ちゃんの顔をたてるだなんて、悠長な事は言ってられなかったので
「矯正下着は買わないしいらない。二度と電話しないで」と一方的にしゃべって切った

それから二度と電話は来なくなった

母親は
「あれマルチ商法って言うの?そういうのみたいよ?強く断らなきゃ」としたり顔で言ってきたので
「自分の子供がそのマルチだか何だかにひっかかりそうなのに、よく平気で送り出したね。親ってこういう時助けてくれるもんじゃないの!?」と言ったが

「もう社会人なんだからいつまでも親を頼るのはダメよ」的な事を言われ私は今後何も相談しないと決めた

ちなみにその姉ちゃんだがそういう事があったのは記憶から消去したかのように、親戚の集まりなんかで平気で
「元気だった~?」を声をかけてくる

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