校長に相談してもイジメを隠したいのか、対応はのらりくらり

スカッと

 中学入学したての頃、上履きがしょっちゅう盗まれていた。新しい上履き代もバカにならない。校長に相談しても、いじめを隠したいのか、対応はのらりくらり。

 ある日、ひょんなことから犯人が同級生の人気者三人組で、連中が
「とにかくあいつの(俺)上履きを盗みまくり、卒業式の日にまとめて机の上に置いおき、その困惑の表情をみんなで楽しむ」という長期間のいじめを計画していることを知ってしまった。

三人組のほかにも加担している連中もいるようだった。

 それならこっちも応戦しようと決意。まず、学校側に、
「いじめの件をどうこういうつもりもないし、学校側の調査も求めない。その代り、上履きがなくなったら、その都度弁償してほしい」と申し出た。

いじめを公にしたくないのか、上履き代は校長が個人的に出すということになった。

 その後、上履き盗難のサイクルはどんどん早くなり、下校時に靴箱に入れた新しい上靴が翌朝には無くなっていることもあった。

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体育が終わったらなくなっていることもあった。1日2回盗難も当たり前。

幸い、上靴は購買部で売られているので、無くなるたびに校長にお金をもらいに行っていた。あまりの頻度に校長の顔は歪んでいたのが印象的だった。

一時期途切れがちになったが、連中にも意地があるのだろうか。クラスが別になったりしても、これらのやりとりは卒業までの3年間続いた。

盗まれた靴の総数は500足くらいまでは数えていたけれど、めんどくさいので止めた。

靴盗難の現場を密かに撮影した写真のコレクションは100枚近くになった。

そして卒業式の日の朝。人気者三人組と計画に協力していた連中総勢数十人は、途方もない量の上靴が入ったゴミ袋を、いくつも抱えて登校していた。

ゴミ袋の総数は100個ちかくになっていたかと思う。

あれだけの量を長期間保管しておくのはたいへんだったろう。すれ違う人の白い眼も予想上にきついものがあるだろう。

ひとつひとつのゴミ袋も、けっこうな重さだろう。明日は体の節々が痛くなるかもしれない。冬なのに汗ばんでいるやつもいた。

校長の財布も薄くなった。

でも、彼らの顔にはみな笑顔が浮かんでいた。

全ての困難も俺の困惑の表情を見たい瞬間笑顔に変わる。流した汗も、いい思い出となる。ワンフォーオール オールフォーワン。

俺は連中が学校に入るのを確認すると、即帰宅。かねての計画通り、
「体調が悪いので残念だけど卒業式は休みます」と学校に連絡を入れた。

ネットの反応

587: 名無しさん@おーぷん

終わりかーいっ

連中の反応が知りたかった

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