私は、金融事務をしてまだ入社一年目で窓口デビューをしてまもない頃の出来事でした。
その日は月末で混雑が予想される日でしたが、いつもより更に混雑をした日に起こりました。
お客様が、待ち時間にイライラしてしまって窓口にいた私に怒りをぶつけてきた時でした。
ロビーの椅子も満席でロビーには、立っている人で密集していた状況でした。
更にその日は暑く冷房をつけていても、室内は人が密集することで更に熱気を帯びていました。
月末で混むことを理解してきている方がほとんどでしたが、そんな時に一人の強面の男性がイライラがピークを迎えたようで一体いつになったら呼ばれるんだと新人の研修バッチをつけている私にすごんできました。
私は、まだ窓口で普通のお客様対応にもたどたどしいのに、いきなり来られてすごく恐怖を感じました。
しどろもどろに
「もう少々お待ち下さい。順番にお呼びをしていますので」というのが精一杯でした。
するとそれが更にお客の怒りを煽ってしまったみたいで
「もう少々でいいんだな。どれくらいだ。この後用事があるから早くしてくれ」と言ってきて私は言葉に詰まってしまいました。
部長や課長は後ろにいたが見てみぬふりをしていて、誰も助けてくれないのかと思って泣きそうになっていました。
すると後ろからスッと先輩が現れて、
「お客様、お待たせして申し訳ございません。順番にお呼びをしておりますので、何分などと時間をお伝えすることはできません。本日はどの様なご用件ですか?」とテキパキと質疑応答をしてくれました。
すると、先輩のにこやかな笑顔とテキパキとしたものいいから、クレーマーも少し落ち着きを取り戻したのか
「この手続きをしたい」と書類を見せました。
すると先輩は
「これでしたら、こちらの機械で対応が可能ですので、窓口の混雑を待たなくてもできます」と言ってロビーマネージャーを呼んで、機械操作を一緒にするように手配を進めようとしました。
するとクレーマーが急に
「機械は当てにならないから窓口がいい」とわがままを言いました。
すると先輩は笑顔で
「でしたら、このまま順番をお待ちください。機械で手続きをされる方が早く終わるので案内をしましたが、窓口を希望でしたらもうしばらくお待ちいただく様になります」と言い、クレーマーをおとなしくさせてくれました。
クレーマーはその後ばつが悪そうな顔をしてもう2度とクレームを言ってきませんでした。
先輩がスパッと機械でできることを案内してくれて、クレーマーを黙らせてくれてスカッとしました。
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