お中元の時期が来るたびに思い出す、うちの職場でのできごと。
登場人物:
- 私(♀、会社の事務員)
- A(♀、今回の話の主人公、当時は学生気分が抜け切らない社会人1年生)
- B(♂、イケメン、Aにとって好みのタイプ)
- C(♂、ブサメン、それゆえAが非常に嫌っている)
職場の同僚Aは、人の食べ物・飲み物をたかる行為が好きです。
決まり文句は
「最初の一口ちょうだい。」開封したばかりのスナック菓子、ふたを開けたばかりのお弁当、袋から取り出したばかりの菓子パン、そういうのを狙って最初の一口をねだるのです。
一口食べられて食べかけとなったものが、持ち主の目の前に残されます。
私も、缶ジュースでそれをやられたことがあります。
パカッと開ける音は、Aにとっては餌のありかを知らせる
ヨーイドンのピストルのようなものなのでしょうか。
缶ジュースといっても、そこらにあるような安物ではなくて、実家に届いたお中元の高級品(果汁100%)です。
だけど、Aの
「最初の一口ちょうだい。」のせいで、おいしさではなく悔しさのほうが残りました。
職場の女子仲間たちのほとんどがAの被害にあっていて、それなりに距離を置かなければならない存在となりました。
「あの行為をやめさせるにはどうしたらいい?」
「Aの嫌いな食材だけでお弁当を作るとか。」
「だけど、あの人に嫌いなものはなさそう。」
「苦くて塩辛い失敗作の肉団子を取られたときも、Aは平気で食べてた。」
「Aにとって嫌いなのは、ブサメンと言って避けてるCだけだね。」
食べ物をたかる攻撃は男子にまで及びました。
最初の目撃例では、ターゲットはAが好意を抱くイケメンのBでした。
休憩時間に近所のスーパーで買った棒付きアイスクリームをBが食べようと袋を開けて取り出した途端、始まってしまいました。
A
「最初の一口ちょうだい。」
B
「何をするんだ、よせ。」
A
「ごちそうさまでした。」
ガブリとやられてAの歯型の付いたアイスを、Bはどうしようかと悩んだ末、食べずにゴミ箱に捨ててしまいました。
ある日のこと。
イケメンBの机に置かれていたペットボトル飲料を見つけたAは、
「最初の一口ちょうだい。」と言って、Bの返事も聞かないうちに勝手にふたを開けて飲んでしまいました。
B
「こら、何てことするんだ。」
A
「一口どころか全部ごちそうさまでした。」
B
「これは僕のじゃないよ。Cから預かってるジュースでCの飲みかけなんだ。」
A
「えーーーっ!」ブサメンCと間接キスをしてしまったことを知って、うがいでもしたいのか、給湯室の方向へ駆け出そうとするAを、Bはグイッと引き留めました。
「Cに謝りに行こう。」
数分後。
Cのいた部屋から戻って来たAは、げんなりしていました。
そんなAを慰める人はいませんでした。
CのジュースをなぜBが預かっていたのか、その辺りの事情はわかりません。
Aの行動に困ったBが問題解決のために罠を仕掛けようとCのジュースを借りて、まるでBの持ち物であるかのようにAの目に付きやすい場所に置いておいたのだとすれば、Bによる立派な武勇伝だと思います。
GJ!!
あの事件以来、衛生面のリスクを意識してなのか、Aによる
「最初の一口ちょうだい。」の攻撃はぴたりとやみました。
ブサメンも、ブサメンゆえに世の中の役に立つことがあるんだな。
ネットの反応
つまらん
小学6年生が書いたみたいな文章
面白くなりそうだったのにならずに終わったwww
なんでみんななすがままに最初のひとくちを奪われてるんだ
きゅうりがパパ
ありのままに生きようとした蟻は…!
アリのように舞いアリのように刺す
ハチのように待ちハチのように死ぬ
鯨のように飲み馬のように食う
>>277
ムサシか榎本美枝子か
コメント