スーパーで働いていたとき、私はレジを担当していました。
私の働いていたスーパーは、商品の袋詰めはお客さまではなく、レジ担当が行います。
袋詰めをするときは、重たいものが下に、軽いものが上になるよう、またホットとチルドを分けるなど、気を付けて行っていました。
それでもたまに苦情やクレームがくることもあり、中でも頻繁にクレームをよこすお客さまがいました。
そのお客様のことはレジ担当者たちの間でも、周知の事実だったので、その方にはとくに気を使って接客していたのです。
クレームの内容は、主に袋詰めが汚い、下手だということでした。
せっかくレジで袋詰めをしても、会計のあと、わざとレジ係りに見えるところで、袋詰めの手直しをして見せつけたり、せっかく気を付けて詰めた側としては悲しくなることでした。
頻繁に買い物に来てくれてありがたいお客さまではありましたが、度重なるクレームに頭が痛かったです。
けれど、そんななかスカッとする出来事があったのです。
私がその方の袋詰めをしたあと、お客さまが帰る前に、上司の方がそのお客さまに声をかけました。
袋詰めについて、何度も注意を受けましたので、時間をとって申し訳ないですが確認させてくださいと。
私も特別気を付けていたので、上司からはとくに注意を受けることはありませんでした。
その後もそのお客さまが来たときは上司が声をかけ、不憫があると悪いので確認させて頂くよう申し出てくれたのです。
なんどかこのやりとりがあった後、クレームはこなくなりました。
袋詰めには問題はなかったのですが、うわさによると独り暮らしのご年配の方なので、もしかしたらわざとそのようにクレームをつけてきたのかもしれません。
たかが袋詰めと思われるかもしれませんが、商品がそのせいで痛んだりしたら、お店の売り上げに関わります。
気を張っていた毎日が、上司の対応でスカッとしました。
接客業は、人間関係で悩むことがたくさんあります。
理不尽なこと、納得できないこともたくさんあります。
仕事と割りきって我慢もしますが、理解ある人に助けてもらったとき、本当にスカッとします。
コメント