結婚を機に姑との同居が始まった私の生活は、まさに試練の連続でした。
元々うちの姑は几帳面な方ではないくせに、人がやることにはやたらと口出しをし、細かくチェックをしたり小言を言ったりと、とにかく嫁にとっては困る姑の態度が日々隣にありました。
嫁の立場としては、とにかく何ら自由はなく、好き勝手気分次第の姑の日々の発言に振り回されるのでした。
それはそれは嫁としては計り知れないストレスとの戦いの日々でした。
そんな中、姑にとっては目に入れても痛くない息子の旦那は、我が家では王様のような扱いです。
嫁は召使いのような扱いのくせに、面白くない私。
私の立場なんてあったものじゃありません。
しかし、結婚をして15年、私もこの家であの姑の元全ての家事をこなし、時には体調を崩して病院通いや入院になる姑をケアし、またワガママな旦那を支え、子供たちを育て、日々一生懸命に自分のことは二の次と考えてやってきました。
歳をとり自分に自信のなくなってきた姑は、ようやくここへ来て頼りになるのは目に入れても痛くない息子ではなく、一生懸命に家庭を守る嫁の私だと気がついたようです。
言葉は足りない方ですが、事あるごとに嫁の私を遠回しに労ってみたり、頼りにしているんだと言うようになりました。
私も結婚当初の猫かぶりしていた可愛い嫁ではなくなり、言いたいことを言わせてもらう図太い嫁となりましたが、これまでの日々の努力が姑の中で実を結んだ気持ちです。
嫁と姑は所詮他人です。しかし、他人だからこそ割り切って付き合えるこれまた違う深い関係に気がつき学ぶことが、人生において大きな学びかもしれません。
コメント
最後に見捨てるまでが創作の良い所。